梅干し用の梅「十郎」と出会う切っ掛けはしばしば来店する女性客との話しによるもの。彼女はいつもどこかで一杯ひっかけて来た感じで来店し決まって日本酒を2合ないし3合呑んでヘロヘロで帰って行くのだが、ある日たわいも無い話の一部に知人が漬けている梅干しの話がありその梅が「小田原の十郎」という種類の梅と言うではないか。僕はその時思わずピンときてメモを残し翌日「十郎梅」について調査してみた。すると小田原原産のこの梅は東京では入手できず購入先の最寄りは横浜ということが判ったのだがかなり期間が限定的であった為、本場小田原は西湘JAかながわ成田総合選果場まで足を運ぶことにした。選果場までのアクセスは小田急線で新松田若くは小田原からバスで30分という場所であるがなんせバスの本数がかなり限定的でありかなり綿密に乗り継ぎ作戦を練る必要があった。しかも20Kgの梅をカートに乗せての移動は都会暮らしにはいささかアドベンチャーであろう、いやいや確かにアドベンチャーであった。
選果場から帰りのバス停の乗り場が2つあり不親切な時刻表の表示でどちらか判らず昔テレビ番組のウルトラクイズ⭕️❌じゃあるまいしとヤマ張ったものの信じられないと口を開けた私の目の前を無惨にもバスが通り過ぎた日、毎年毎年バスもう面倒や待ってられんとタクシーで行って帰りもタクシー使って行きも帰りも同じ運転手さんだった日、やけくそでヒッチハイクも叶わず新松田までカート引きずり歩いたあの日、梅をヤマト便で送りよーし今年は身軽やと知人が経営する鴨宮のキラキラ食堂で大いに飲み調子に乗って富士宮の麺屋ブルーズに遊びに行ったのはいいが既に使い物にならなかったあの日…
そして今回のバイクで往復!行きはよかったが帰りは新横浜の手前で一般車両(当方のバイクは100ccなので高速不可)はこれ以上直進不可やで高速から降りろと?何でやねん!となりなんだかんだナビー頼りで裏道通って環七経由で帰ってきたが食事や休憩するところがろくすっぽ無く何と休憩なしの直帰。考えてみるとこれまでで1番アドベンチャーな年だったのでは無いだろうか?
さて我が記憶を辿ると成田選果場へは今回を含め計5回来ている。去年はコロナ禍で対面販売中止の通販のみだった為十郎梅干しを仕込み始めて早6年目となるようだ。何故そこまで十郎梅の梅干しに拘るのか? それは次回のお楽しみとしておきましょー!
つづく